神戸大学・大学院/学部・地域ジャーナリズム・ワークショップ12

 

ねらい

地域の公的,社会的問題に関する講演を聞き取り,要旨をおさえ,文章化する能力を高める.

この地域にいかなる政治的,社会的な問題が存在し,それに対していかなる取り組みがなされているのかについて,理解を深める.

進め方

講義は二回を一セットとする.

ゲストスピーカーの話を聞いた上で,質疑を通じて,その内容を理解することが一回目の講義の主たる内容である.

そのテーマに関する簡潔な「記事」の執筆を行うことが,課題として課される.

各セットの二回目の講義では,各自が書いた記事を題材としながら,どうすればその質を一層高めることができるのかを,神戸新聞社の編集委員・記者に指導いただく.

成績評価

毎回の講義の参加の程度と「記事」の出来映えを,各講師に評価していただき,それを集計する.

履修上の注意

受講の上限20名.

曽我が履修に関する手続きなどを担当する.毎回の講義は神戸新聞の編集委員・記者にご担当いただく.

ゲストスピーカーの予定

4/18 片桐諭氏(女子野球機構代表)

5/9 藤浪芳子氏(昭和精機社長)

5/23 佐竹節夫氏(コウノトリ湿地ネット代表)

6/6 道満雅彦氏(オリバーソース社長)

6/20 富永なおみ氏(西脇小児医療を守る会代表)

7/4 田中まこ氏(神戸フィルムオフィス代表)

関西大学大学院・行政学研究1 / 2  11

●講義の目標

 この講義は,現代日本の政治および行政に関する先行研究の講読を通じ,つぎの三つの目標を目指す.

 第一に,現代日本政治・行政についての知識や情報を増大させること.第二に,政治学の実証分析として適切なリサーチデザインがいかなるものなのかを,実際の研究を通じ理解すること.第三に,研究動向を理解し,さらなる研究の進展の余地がどこにあるかを見つける能力を伸ばすこと.

 なお,この講義は,同じ担当者による行政学研究・講義1のアドバンストな科目である.

●進め方

 大きく分けて二つの部分からなる.第一部は文献講読である.毎回,近年出版された日本政治・行政に関する主要な業績を一つ取り上げる.各回の講義では,報告者を定めず,ディスカッションを進めていく.特に提出は求めないが,ディスカッションに向けて取り上げるべき論点や疑問点については,メモを用意した上で講義に臨むこと.また,課題文献のコピーは用意しないので,各自で用意されたい.

 第二部は,レビュー論文の執筆と検討である.講読した文献をもととして,各自が「現代日本政治・行政の分析の現状と展望」に関するレビュー論文を執筆する.それを参加者全員で共有し,研究動向の理解と展望の仕方について,検討を行う.

●講義計画と課題文献

(I)

  • 飯尾潤『日本の統治構造』中公新書,2007年.
  • 内山融『小泉政権』中公新書,2007年.
  • 菅原琢『世論の曲解』光文社新書,2009年.
  • 竹中治堅『首相支配』中公新書,2006年.
  • 北岡伸一『自民党』中公文庫,2008年.
  • 野中尚人『自民党政治の終わり』ちくま新書,2008年.
  • 中野雅至『政治主導はなぜ失敗するのか?』光文社新書,2010年.
  • 鈴木亘『財政危機と社会保障』講談社現代新書,2010年.
  • 山下一仁『農協の大罪』宝島新書,2009年.
  • 池上直己『医療問題入門(第4版)』日経文庫,2010年.
  • 井堀利宏『公共事業の正しい考え方』中央公論新社,2001年.

(II)

 行政学研究・講義1では,新書を取り上げることとするのに対して,こちらは本格的な研究書を取り上げる.課題とする文献は,参加者の意向を聞いた上で,初回に決定する.

 各回の講義では,報告者を定めず,ディスカッションを進めていく.特に提出は求めないが,ディスカッションに向けて取り上げるべき論点や疑問点については,メモを用意した上で講義に臨むこと.また,課題文献のコピーは用意しないので,各自で用意されたい.

 購読終了後,レビュー論文の執筆と検討を行う.講読した文献をもととして,各自が「現代日本政治・行政の分析の現状と展望」に関するレビュー論文を執筆する.それを参加者全員で共有し,研究動向の理解と展望の仕方について,検討を行う.

●成績評価

 毎回の講義における参加の程度(単なる出席は参加ではない):70%

 レビュー論文の提出と内容:30%

●教科書参考書

 教科書は用いない.参考書については,講義中に随時紹介する.

 

神戸大学・院・政治学リサーチデザイン09 関西大学・院・特論研究09

 

●ねらい

 皆さんはこれまで政治学の「消費者」であったことだろう.この講義では,政治学の「生産者」となるためには,いかなる考え方や技能を取得しなければならないかを考えていく.政治学の論文を書くとはいかなる営為なのか,論文を書くために求められる作業にはいかなるものがあるのか,そもそもよい論文とはどういったものなのかといった問いが,この授業の検討対象である.

 学問分野としての政治学方法論とは,現代政治の実証分析における実証の作業,手法に関する「科学性」をいかにして担保するかを論じるものである.しかし,この講義においては,二つの点でいわゆる政治学方法論よりも広い課題を扱う.第一に対象とする領域を広げる.現代政治の実証研究を主たる念頭に置くものの,歴史研究や思想研究における方法論についても扱う.実証研究を行うものにとっても,歴史や思想の研究を志すものにとっても,隣接領域の方法論を知ることは,自らの方法論を相対化し,その特徴を理解する上で有益である.第二に対象とする作業を広げる.実証研究の方法のみならず,そもそもいかにして問いをたてるのか,どのように読書をするのか,どのように論述を進めるのかといった前提となる一連の作業についても扱う.

●進め方

 前半の9回では,毎回,課題文献を指定するとともに,考察すべきポイントを提示する.受講者はそれらのポイントについて自らの見解を事前にまとめておくことが求められる.各回の講義では,報告者を定めず,ディスカッションを進めていく.課題文献のコピーは用意しないので,各自が用意すること.

 後半の4回では,実際に各自がリサーチデザインを組み立てる練習をしてもらう.相互に批判を行うことにより,リサーチデザインに求められる要素はどのようなものなのかを会得してもらう.

●講義計画

0.イントロダクション

1.論文を構成する要素は何か.論文の約束事とはどういったものだろうか.

宗前清貞.2008.「医療保険をめぐるガバナンスの政策過程」日本政治学会編『年報政治学』2008-II: 100-124.

曽我謙悟.2006.「政権党・官僚制・審議会:ゲーム理論と計量分析を用いて」『レヴァイアサン』39: 145-69.

・論文を構成するための要素としてどのようなものがあるだろうか.課題文献には含まれていない他の要素としてはどのようなものがあるだろうか.

・どのような構想や作業に基づいて,課題文献は作成されたのだろうか.推測しなさい.

・図表,文献,注は論文においていかなる役割を果たしているか.それらを用いる際の約束事は何だろうか.

2.問いをいかにして設定するのか

曽我謙悟・待鳥聡史.2007.『日本の地方政治』名古屋大学出版会,はじめに,1章,あとがき.

・筆者のそもそもの問題関心はいかなるものであったろうか.

・どのように問題設定はなされているだろうか.問題設定においては何が重要なのだろうか.

・分析対象に対して,課題文献とは別の問題設定としてはどのようなものが考えられるだろうか.

3.先行研究の批判と検討

増山幹高.2003.『議会制度と日本政治:議事運営の計量政治学』木鐸社,1章,2章.

・先行研究の検討と筆者の主張にはどのような関係があるだろうか.

・先行研究の検討にはどのようなスタイルがあり得るだろうか.その中で課題文献のスタイルはどのように位置づけられるだろうか.

・課題文献で取り上げられている先行研究のうち任意の一つを選択し,その研究を読んだ上で,先行研究のどの部分が検討の対象になっているのか.その取り上げ方は妥当かを検討しなさい.

4.いかにして議論を構築するか.

戸田山和久.2005.『科学哲学の冒険:サイエンスの目的と方法をさぐる』日本放送出版協会〈NHKブックス 1022〉,1~4章.

・帰納と演繹とはそれぞれいかなるものだろうか.それぞれの強みと弱みは何だろうか.

・帰納と演繹を用いることは,論文を書く上で絶対に必要なのだろうか.これらを用いない方法はあるのだろうか.

・帰納と演繹のそれぞれをうまく行うためには,いかなるトレーニングが必要だろうか.

5.理論は何のために用いるのか

建林正彦.2004.『議員行動の政治経済学:自民党支配の制度分析』有斐閣,1章,3章.

・様々な理論の中からある理論を用いる理由は何なのだろうか.どのように理論の選択を行うのだろうか.

・理論を具体的な現象の分析で用いる際に注意しなければならないことは何だろうか.

・理論を実証につなげていくためには,どのような作業が求められるのだろうか.

6.実証1:計量分析

Levitt, Steven D., and Stephen J. Dubner. 2005. Freakonomics: A Rogue Economist Explores the Hidden Side of Everything. William Morrow & Co..(望月衛(訳)『ヤバい経済学:悪ガキ教授が世の裏側を探検する』東洋経済新報社,2006年),1章,4章.

・仮説をどのように操作可能な作業仮説に転換しているだろうか.

・観察が難しい変数をどのようにして測定しているのだろうか.

・計量分析により可能なことは何だろうか.計量分析ではできないことは何だろうか.

7.実証2:事例研究

上川龍之進.2005.『経済政策の政治学:90年代経済危機をもたらした「制度配置」の解明』東洋経済新報社,1章,4章,5章.

・事例研究によって仮説の検証は可能なのだろうか.

・事例研究において必要となる作業はどのようなものだろうか.

・一つの事例からどれだけのことを知ることができるだろうか.多くのことを知るためにはどのようにすればよいのだろうか.

8.歴史研究

三谷太一郎.2001.『政治制度としての陪審制:近代日本の司法権と政治』東京大学出版会,あとがき,2章,結論.

・歴史研究において筆者のオリジナリティはどこに現れるのだろうか.

・歴史研究において資料はどのような意味を持つのだろうか.

・歴史研究と現代政治の実証分析を方法論として比べたとき,どのような違いがあるのだろうか.

9.思想研究

森政稔.2008.『変貌する民主主義』筑摩書房〈ちくま新書722〉,はじめに,1章,2章.

・筆者の考える「政治思想」とはいかなるものだろうか.それはあなたのこれまでの理解と同じか.

・政治思想を形成する要因はどのようなものなのだろうか.

・政治思想研究と実証研究とはどのような関係にあるだろうか.いかなる関係を築くことができるのだろうか.

10~14.各自のリサーチデザインの発表と相互批判

・報告者は一週間前までにリサーチデザインを参加者全員にメールで送る.

・報告者以外のものは,どの点をどのように改善できるか,具体的にできるだけ多くのポイントを考える.

神戸大学・院・政治学リサーチデザイン10 関西大学・院・特論研究10

 

●ねらい

 皆さんはこれまで政治学の「消費者」であったことだろう.この講義では,政治学の「生産者」となるためには,いかなる考え方や技能を取得しなければならないかを考えていく.政治学の論文を書くとはいかなる営為なのか,論文を書くために求められる作業にはいかなるものがあるのか,そもそもよい論文とはどういったものなのかといった問いが,この授業の検討対象である.

 学問分野としての政治学方法論とは,現代政治の実証分析における実証の作業,手法に関する「科学性」をいかにして担保するかを論じるものである.しかし,この講義においては,二つの点でいわゆる政治学方法論よりも広い課題を扱う.第一に対象とする領域を広げる.現代政治の実証研究を主たる念頭に置くものの,歴史研究や思想研究における方法論についても扱う.実証研究を行うものにとっても,歴史や思想の研究を志すものにとっても,隣接領域の方法論を知ることは,自らの方法論を相対化し,その特徴を理解する上で有益である.第二に対象とする作業を広げる.実証研究の方法のみならず,そもそもいかにして問いをたてるのか,どのように読書をするのか,どのように論述を進めるのかといった前提となる一連の作業についても扱う. 

●進め方

 初回と2回目は,担当者が,先行研究を読む上でのポイントを解説していく.

 3回目以降は,現代日本政治についての先行研究を多読していく. 課題文献はいずれも日本政治学会の年報『年報政治学』に掲載された若手(執筆当時)の主として投稿論文から取り上げることとした.04年までの論文については,電子化されておりダウンロードが可能である.

 各自の作業は,文献を読んでA4一枚(厳守)のメモを作成し,参加者全員に前日中にメールで流すこと.なお,日本政治を素材とするが,あくまで方法論の講義なので,日本政治そのものについての議論はおこなわない.受講者にも日本政治についての知識などは求めていない. 

 各回の講義では,報告者を定めず,ディスカッションを進めていく.課題文献のコピーは用意しないので,各自が用意すること.

●講義計画と課題文献

4月14日:先行研究を読むとはいかなる行為なのか(1)理論編

4月21日: 先行研究を読むとはいかなる行為なのか(2)例示編

    成長と自由化の政治的条件:池田政権期の政治経済体制,福元健太郎,00

4月28日:予備日(次回以降の準備)

5月12日:実践1

    中小企業政策と選挙制度 建林 正彦,97

5月19日:実践2

    政策の連続と変容 -日本医療制度の構造-,衛藤 幹子,97

    日米半導体摩擦における「数値目標」形成過程,大矢根 聡 ,97 

5月26日:実践3

    参議院議員は衆議院議員よりもシニアか? 福元 健太郎,03

    小選挙区比例代表並立制の存立基盤―3回の議員調査の結果から―濱本真輔,09-I

6月2日:実践4

    知事選投票率からみた広域政府の規模のあり方に関する研究,野田遊, 05-II

    コモンズのルールとしての景観条例,伊藤修一郎,03

6月9日:実践5

    自律性と活動量の対立,京俊介,09-I

    事業廃止の政治学―都道府県のダム事業を対象に― 砂原庸介, 08-II

6月16日:中休み

6月23日:実践6

    地方制度改革と官僚制,木寺元, 08-II

6月30日:実践7

    党首選出過程の民主化-自民党と民主党の比較検討-上神貴佳, 08-I

    政治的知識と投票行動-「条件付け効果」の分析-今井亮佑, 08-I

7月7日:実践8

    政権安定性と経済変動:生存分析における時間変量的要因,増山 幹高,02

7月14日:実践9

    新しい制度論と日本官僚制研究, 建林 正彦, 99

7月21日:予備日

関西大学・院・特論研究11

●ねらい

 現代政治学の分野で実証研究を進める際の研究手法について理解することが,この講義の目標である.方法論を学ぶことは,いわばスポーツにおける効果的な体の動かし方を座学で学ぶようなものである.それだけでスポーツができるようになるわけではないが,しかしそれを知らずに見よう見まねで始めれば,なかなか上達しないどころか,悪い癖がついて矯正に時間がかかることすらある.

 具体的には,様々な研究手法について概説を加えた文献,質的研究の方法論について量的研究との連続性,対比を強く意識して書かれたもの,そしてそれに対する批判,検討を加えた文献の三つの課題文献を講読していく.

 これらの方法論についての文献を独学で学ぶ場合,どこまでが絶対に守るべきルールであり,どこからは各自の裁量に委ねられるのかの判断がつけられないことが問題となる.そのために,その文献に書かれていることを金科玉条としてしまうか,逆にそれらすべてを守ることは不可能だとして放棄してしまうかという両極端の結果に陥りやすい.

 この講義では,担当者自身がこれまでの研究生活で学んできたことや失敗例なども織り交ぜながら解説を加えることで,研究をおこなう上での勘所がどこにあるのかを伝えたいと思う.

●進め方

 三つの文献それぞれについて,4〜5回程度かけて講読を進めていく.したがって,毎回60頁程度の日本語文献を読んでくることが課題となる.各回の講義では,報告者を定めず,ディスカッションを進めていく.特に提出は求めないが,ディスカッションに向けて取り上げるべき論点や疑問点については,メモを用意した上で講義に臨むこと.また,課題文献のコピーは用意しないので,各自で用意されたい.

 講義終了後に,レポート課題(リサーチデザインを示すもの.A4で2枚程度)を課す.

●文献

清水和巳・河野勝(編著)『入門 政治経済学方法論』東洋経済新報社,2008年.

キング・コヘイン・ヴァーバ『社会科学のリサーチ・デザイン』勁草書房,2004年.

ブレイディ・コリアー『社会科学の方法論争』勁草書房,2008年.

●評価

 毎回の講義における参加の程度(単なる出席は参加ではない):70%

 講義終了後一週間以内に提出をもとめるレポート:30%

神戸大学・院・政治学リサーチデザイン14

ねらい

 皆さんはこれまで政治学の「消費者」であったことだろう.この講義では,政治学の「生産者」となるためには,いかなる考え方や技能を取得しなければならないかを考えていく.政治学の論文を書くとはいかなる営為なのか,論文を書くために求められる作業にはいかなるものがあるのか,そもそもよい論文とはどういったものなのかといった問いが,この授業の検討対象である. 

 具体的には,まず,よい研究を構成するいくつかの要素について理解をしてもらった上で,実際に多くの先行研究を読んでいきながら,それらの研究がよい研究としての要素を満たしているのか,足りないとすればどこをどのように改善すればよいのか,といった諸点について検討していく. 

進め方

 初回は,担当者の説明により先行研究を読む上でのポイントを解説していく.

 二回目以降は,久米郁男『原因を推論する』(有斐閣,2013年)を1章ずつ読んでいくとともに,そこでのテーマと関係がある論文を一本,講読していく.論文は,若手を中心として,学会誌やそれに準ずるものに掲載されたものを中心としている.

 最後の回においては,久米本ではほとんど取り上げられていない点を補足するため,伊藤修一郎『政策リサーチ入門』(東京大学出版会,2012年) の一部の章を講読する.

 受講者は課題文献の内容を理解した上で,久米本の該当章とその論文の関係について自らの見解,そしてそれらについての疑問点や批判を事前にまとめておくことが求められる.

 なお,論文においては,日本政治を素材とするものが多いが,あくまで方法論の講義なので,日本政治そのものについての議論は原則として行わない.受講者にも日本政治についての知識などは求めていない. 

 各回の講義では,報告者を定めず,ディスカッションを進めていく.課題文献のコピーは用意しないので,各自が用意すること(ダウンロードできるものについてはURLを記載しておいた).

講義計画と課題文献

4月8日:先行研究の読解

    担当者作成の資料

4月15日:規範と事実

    久米:序章,終章

    田村哲樹.2006.「規範理論と経験的研究との対話可能性」『年報政治学』2006-II

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/nenpouseijigaku1953/57/2/57_2_11/_pdf

4月22日:従属変数と独立変数

    久米:1章

    坂本治也.2005.「地方政府を機能させるもの?:ソーシャル・キャピタルからシビック・パワーへ」『公共政策研究』5号:141-153.

    http://ppsa.jp/pdf/52.pdf

5月13日:反証可能性

    久米:2章

    木村幹. 2004. 「強大な国家と不安定な支配:東アジアにおける脱植民地化とその影響」『日本比較政治学会年報』6号

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/hikakuseiji1999/6/0/6_0_131/_pdf

5月20日:理論と観察

    久米:3章

    河野勝, パトリック・フォルニエ. 2000. 「日本の中選挙区・単記非移譲式投票制度と戦略的投票:「M+1の法則」を超えて」 『選挙研究』 15: 42-55.

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaes1986/15/0/15_0_42/_pdf

5月27日:記述

    久米:4章

    三浦まり. 2007. 「小泉政権と労働政治の変容:「多数派支配型」の政策過程の出現」『年報行政研究』 2007: 100-22.

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspa1962/2007/42/2007_100/_pdf

6月3日:共変関係

    久米:5章

    西澤由隆.2012.「都道府県議会議員の選挙戦略と得票率」『レヴァイアサン』51: 33-63.

6月10日:時間的先行

    久米:6章

    山崎新. 2012. 「政治知識と政治関心の関係」『早稲田政治公法研究』100: 25-34.

    http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/39570/1/SeijiKohoKenkyu_100_Yamazaki.pdf

6月17日:他の変数の統制

    久米:7章

    砂原庸介. 2010.「地方における政党政治と二元代表制:地方政治レベルの自民党「分裂」の分析から」『レヴァイアサン』47: 89-107.

6月24日:分析単位,選択バイアス,観察のユニバース

    久米:8章

    稗田健志.  2013.「政党競争空間の変容と福祉再編:先進工業18カ国における子育て支援施策の比較分析」日本比較政治学会(編)『事例比較からみる福祉政治』〔日本比較政治学会年報第15号〕.

7月1日:複数事例比較

    久米:9章

    伊藤修一郎(2004)「町村役場の組織 : ニセコ町、東村、上野村の比較事例研究」『群馬大学社会情報学部研究論集』11: 161-179.

    http://ci.nii.ac.jp/els/110004674823.pdf?id=ART0007401809&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1396761856&cp=

7月8日:単一事例

    久米:10章

    上谷直克(2012)「大統領への「挑戦」と「失墜」に関する数理モデル分析 : ラテンアメリカ諸国の事例をもとに」『アジア経済』53: 2-34.

    http://d-arch.ide.go.jp/idedp/ZAJ/ZAJ201206_002.pdf

7月15日:問いの立て方と仮説の作り方

    伊藤『政策リサーチ入門』1章と2章

7月22日:予備日

早稲田大学・ 方法論セミナー(数理分析) 10

1.目標

 ゲーム理論を用いることで,実際に,政治現象をどのように理解することができるのか,取得,実感してもらうことが目標です.ゲーム理論そのものを学習する段階は終わっていることを前提に,ゲーム理論を分析のツールとして使いこなすトレーニングをしてもらうことを目指します.

 言い方を変えれば,この講義は,導入段階の取得者に対して,advancedではなくappliedな内容を提供するものです.また,その方法として,関連文献の多読ではなく,自分自身での作業を行うという方向性をもっています.

2.方法

 例題を解いてもらいます.といっても,これまでゲーム理論の学習で行ってきたような,解を求めるたぐいの例題とは異なります.ここで行うのは,ゲームそのものを構築してもらうことです.分析対象となる政治的事象(担当者の専門の関係から,現代国内政治が中心となります.あしからずご了承ください)を,こちらから与えますので,ゲーム理論を用いて,それを適切に分析してください.ゲームの構造をどのように設定すればその事象を捉えられるか,解はどのようなものになるか(いかなる均衡概念を用いるか),いかなる含意がそこから得られるか,さらに,実証研究にどのようにつなげていくかといった四点を検討してもらいます.

 その後,各自の分析をプレゼンテーションしてもらいます.報告に対して担当者を含め全員でディスカッションを行います.

 合宿形式であることのメリットを生かすべく,次のように進めることを考えています.初日の午後は,その場で軽めの課題を提示し,肩慣らしをしてもらった上で,次の日に向けての課題を提示します.したがってその日の夕方〜夜に作業を進めてもらうこととなります.二日目の午前と午後にその報告と検討を行います.再び三日目に向けての課題を提示しますので,二日目の夕方に作業を進めてください.三日目の午前中に報告と検討を行います.

 ゲームの種類でいうと,次のようなものを扱う予定です.

 初日(課題1から4);完全完備情報,プレイヤーが2から数名のもの,政策選択をめぐるゲーム

 二日目;不完全情報,不完備情報のモデル.プレイヤーが多人数のもの,政策選択以外のゲーム

3.評価

 議論や作業に積極的に参加し,二日目夜の課題について,三日目の検討を踏まえながら,帰宅後,文章化してレポートとして提出することによって単位を認定します.

早稲田大学・ 方法論セミナー(数理分析) 11

1. 目的

 本講義は、博士課程進学希望者を対象としておこなう夏期集中講義です。前期の方法論(数理)で学んだことを踏まえて、その上級編として開講します。そこでの目標は、実際にゲーム理論のモデルを作成していくことで、政治現象をどのように理解することができるのかを実感し、修得してもらうことです。ゲーム理論そのものを学習する段階は終わっていることを前提として、ゲーム理論を分析のツールとして使いこなすトレーニングをしてもらうことを目指します。

2. 進行表

8月6日 午後1時30分開始

(1)担当者によるモデル作成の再現

 担当者が先日書いた論文の学会でのプレゼンテーションのうち、ゲーム理論を除いた部分を示すことで、問題のセッティングを与えます。また、その論文を構成するために用いた材料、すなわち、先行研究、計量データ、統計分析の結果を持っていきます。これらを利用しながら、皆さんと話し合いながらモデルを作成していきます。

8月7日 (終日)

(2)資料に基づいたモデル作成の試み

 この数ヶ月の日本政治の出来事、とりわけ菅政権に対する内閣不信任案の提出とその否決後の動きを中心とした新聞記事を用意します。複雑にみえる様々なアクターの一連の動きを、ゲーム理論モデルを用いることで、どのように理解することができるのかを考えたいと思います。このパートについても、やはり皆さんと話し合いながら、モデルを作成していきます。

(3)参加者の研究テーマに基づくモデル作成

 参加者の研究テーマについて、一人30分で報告してもらいます。その報告を材料として、参加者全員でモデルを作成していきます(およそ1時間を予定しています)。

 各参加者は、30分間のプレゼンテーションの用意(プロジェクターが使えるとは限らないので、ハードコピーの資料を用意してください)をするとともに、そこでは話さないことも含めて、自分の研究テーマに関係する資料や先行研究について整理しておいてください。というのも、プレゼンテーションで話すことだけでは、モデルをつくる材料が十分ではない場合もあります。そうした場合に追加で情報を提供できるようにしておいてもらいたいからです。

8月8日 

(4)参加者の研究テーマに基づくモデル作成(つづき)

終了時間2時半の予定

3. 成績認定

成績認定は、セミナーでの報告及び討論への参加の程度に基づいて行います。

博士前期・政治学方法論特殊講義II  学部・日本政治応用研究 11

1.授業のテーマと到達目標

 この講義は,ゲーム理論の初歩を解説した上で,実際にそれを用いて政治現象の分析を試みるものである.

 履修者の到達目標は,第一に,ゲーム理論の基本概念を理解し,均衡を導出できるようになることである.第二に,ゲームの構成要素を理解し,実際の政治現象をモデル化できるようになることである.

 この講義は,ゲーム理論の数学的な厳密さを追求することよりも,ゲーム理論の基本的な概念,たとえばナッシュ均衡といったものが,いかなるものなのか,それをいかにして見出すか,それをいかに解釈するかといったことを,受講生が自分自身で十分に考え抜くことができるようにするためのものである.数学的に厳密なゲーム理論の理解を得るためには,よりアドバンスドな関連科目をあわせて取得されたい.

2. 授業の概要と計画

 前半は次の論点を説明していく.講義は説明を与えた後,受講生による例題の解答などを行ってもらうインタラクティブなものとなる.予習は必要ないが,講義中の積極的な参加が求められる.

1:イントロダクション:ゲームとは何か

2:ゲームの要素:プレイヤー,行動プロファイル,帰結関数,情報,選好

3:戦略型のゲーム:支配戦略.ナッシュ均衡

4:展開型のゲーム:後戻り推論.サブゲーム完全均衡

5:混合戦略

6:繰り返しゲーム

 後半では,受講生が関心を持つ政治事象について,それをどのようにモデル化していくことができるかを,全員で検討していく.ここでも担当教員は適宜助言を与えるが,取り扱う事象を決めるのも,モデル化の作業を行うのも受講生諸君であり,積極的な参加が求められる.講義終了までに,講義で得た知識を用いて具体的な事象を取り上げ,分析を行ったレポートを作成してもらう.

3. 成績評価と基準

 講義への参加と作業への貢献の程度(60%)

 レポートの提出とその内容(40%)

4. 履修上の注意(関連科目情報等を含む)

 この講義は,法学研究科科目「政治学方法論特殊講義II」と法学部科目「日本政治応用研究」の合同科目である.大学院,学部の区別なく,政治学のための基礎的なゲーム理論分析について学習してもらうために開講されるものである.

 学部生の場合,応用研究科目であるので,履修者数の上限が設定されている.またそのため,初回の講義の際,所定の手続きが必要である.学生便覧と学生掲示板に従い手続きを行うこと.手続き未了の場合は履修を認めない.

5. 学生へのメッセージ

 政治的な営みに関心を持ち,抽象的ではありつつ確固とした思考法を修得したい諸君の参加を期待する.

6. 教科書参考書

 教科書は用いない.

 もし,これまでゲーム理論について全く触れたことがない者は,下記の入門書のいずれかを事前に読んでおくこと.

 A・ディキシット,B・ネイルバフ『戦略的志向とは何か』阪急コミュニケーションズ,1991年.

 梶井厚志『戦略的志向の技術』中公新書,2002年.

 講義の水準は以下のテキストと同程度に設定する.したがって,講義内容を補完する上で,下記の教科書は有効であろう.

 岡田章『ゲーム理論・入門』有斐閣,2008年.

 渡辺隆裕『ゼミナール ゲーム理論入門』日本経済新聞社,2008年.

 佐々木宏夫『入門 ゲーム理論』日本評論社,2003年.

博士前期・政治学方法論特殊講義II  学部・日本政治応用研究 13

授業のテーマと到達目標

この講義は,受講者がゲーム理論の初歩を理解していることを前提として,ゲーム理論を用いたモデルの作成方法について学び,実際にそれを用いて日本政治についての分析を試みるものである.
履修者の到達目標は,ゲームの構成要素を理解し,実際の政治現象をモデル化できるようになることである.

授業の概要と計画

教科書として掲げた文献を講読しつつ,そこに提示されている課題を解いていき,さらにそれを日本政治の分析にどのように応用していくことができるかを検討していく.
概ね,教科書の1章を二回の講義でカバーする程度の進度を考えている.

成績評価と基準

講義への参加と作業への貢献の程度(100%)

履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)

準備学習として,毎週,英語のテキストを15頁ほど読んだ上で,疑問点などをまとめておくことが求められる.
また,講義中に課題を出すので,それを持ち帰って解いてくることも求められる.
この講義は,法学研究科科目「政治学方法論特殊講義II」と法学部科目「日本政治応用研究」の合同科目である.大学院,学部の区別なく,政治学におけるゲーム理論分析について学習してもらうために開講されるものである.
学部生の場合,応用研究科目であるので,履修者数の上限が設定されている.またそのため,初回の講義の際,所定の手続きが必要である.学生便覧と学生掲示板に従い手続きを行うこと.手続き未了の場合は履修を認めない.

教科書

Formal Models of Domestic Politics. / Scott Gehlbach : Cambridge University Press, 2013, ISBN:9781107610422

参考書・参考資料等

もし,これまでゲーム理論について全く触れたことがない者は,下記の入門書のいずれかを事前に読んでおき,ゲーム理論の基礎について学んでおくこと.
岡田章『ゲーム理論・入門』有斐閣,2008年.
渡辺隆裕『ゼミナール ゲーム理論入門』日本経済新聞社,2008年.
佐々木宏夫『入門 ゲーム理論』日本評論社,2003年.