講義の目標
この講義では,主に制度論の視点から比較政治を論じたテキストを題材としながら,政治が何をもたらすのか,政治はどのように形作られるのかを考えていくことを目標とする.扱われる政治制度は,選挙制度,執政制度,政党制,議会制度,官僚制,司法制度,中央銀行制度,中央・地方関係制度である.これらの幅広い制度の政治的帰結を見ていくことを通じて,政治現象の幅広い側面について,一定の基礎知識を取得することも副次的な目標である.
進め方
一回あたりテキストの一章を扱う.テキストが必読であることに加えて,そこに掲げられている参考文献のうち,各自が興味を持ったものについて読んでおくことも期待される.
参加者は,講義に先立って,テキストの内容を要約するとともに,疑問点,論点,批判点をA4一枚程度にまとめておく.
毎回の講義では,特に報告者を定めず,各自が用意してきたポイントを提示し,それに基づいて,検討を進めていく.
毎回の参加の程度と,論点等の提示の程度により評価する.
教科書
建林正彦・曽我謙悟・待鳥聡史『比較政治制度論』(有斐閣,近刊予定).