講義の目標
現在日本の政治について知識を深める
現在の実証的な政治学の学術論文を読んで理解できるようになる→印象評論,根拠のない批評ではなく,データや証拠に基づいて実態を客観的に理解する方法を学ぶ.
現在の日本政治研究の動向について理解する
博士論文として求められる水準を理解する
進め方
昨年度に出版された現代日本政治についての近年の文献を講読(毎回本一冊).
文献講読に際しては,報告者の割り当ては行わない.各自が準備を行い,ディスカッションのポイントを提示すること.教員は問いかけに対しては,知識や考え方を提供するが,問いかけがないことに対して解説を行うようなことはしない.
文献を読んだ上で,ディスカッションのためのメモ(疑問点,論点,改善点の抽出と考察)を作成すること.
講義計画と課題文献
4月11日 イントロ
T・J・ペンペル(2005)「比較の視座から見る日本政治」日本 比較政治学会編『日本政治を比較する』早稲田大学出版部。
4月18日 (休講)
4月25日 個別政策 1
岩永理恵(2011)『生活保護は最低生活をどう構想したか』ミネルヴァ書房
5月2日 個別政策 2
柴田晃芳(2011)『冷戦後日本の防衛政策』北海道大学出版部。
5月9日 政党1
上神貴佳・堤英敬(2011)『民主党の組織と政策』東洋経済新報 社。
5月16日 政党2
樋渡展洋・斉藤淳(2011)『政党政治の混迷と政権交代』東京大 学出版会。
5月23日 政党3
的場敏博(2012)『戦後日本政党政治史論』ミネルヴァ書房。
5月30日 政府と市場 1
和田洋典(2011)『制度改革の政治経済学』有信堂高文社。
6月6日 政府と市場 2
深谷健(2012)『規制緩和と市場構造の変化』日本評論社。
6月13日 政府と市場 3
京俊介(2011)『著作権法改正の政治学』木鐸社。
6月20日 財政と政治 1
田中秀明(2011)『財政規律と予算制度改革』日本評論社。
6月27日 財政と政治 2
西川雅史(2011)『財政調整制度下の地方財政』勁草書房。
7月4日 歴史1
下村太一(2011)『田中角栄と自民党政治』有志舎。
7月11日 歴史2
佐々田博教(2011)『制度発展と政策アイディア』木鐸社。
7月18日 歴史3
北山俊哉(2011)『福祉国家の制度発展と地方政府』有斐閣。