この講義は待鳥聡史と共同で開催する.
○講義予定
第1週(4/17) 概要の説明
第2週(4/24) 分析のレヴェル(1)--体制、理念、制度、利益
秋月謙吾「利益・制度・イデオロギー」『法学論叢』131巻2号(1992)
石田 徹『自由民主主義体制分析』第1部1章、2章(1992)
第3週(5/8) 分析のレヴェル(2)--多元主義と集団理論(利益)
R・ダール『統治するのは誰か』7章、19~26章(1961=1988)
M・オルソン『集合行為論』1章、5章(1965=1993)
大嶽秀夫=鴨武彦=曽根泰教『政治学』166~176頁(1993)
第4週(5/22) 分析のレヴェル(3)--二つの制度論(制度)
真渕 勝「アメリカ政治学における『制度論』の復活」『思想』1987年11月号
Kenneth A. Shepsle, “Studying Institutions,” in James Farr, et al., eds., Political Science in History (Cambrige University Press, 1995).
第5週(6/5) 分析のレヴェル(4)--アイディアの政治(理念)
Margaret Weir, “Ideas and Politics: The Acceptance of Keynesianism in Britain and the United States,” in Peter A. Hall, ed., The Political Power of Economic Ideas (Princeton: Princeton University Press, 1989)
Hugh Heclo, “Issue Networks and the Executive Establishment,” in Anthony King, ed., The New American Political System (Washington, D.C.: AEI Press, 1978).
第6週(6/19) 分析のレヴェル(5)--マルクス主義とコーポラティズム(体制)
J・オコンナー『現代国家の f財政危機』(1981)序論、2章
フィリップ・C・シュミッター「いまもなおコーポラティズムの世紀なのか?」
T・J・ペンペル,恒川恵市「労働なきコーポラティズムか」以上,2論文,シュミッター=レーンブルッフ編『現代コーポラティズム(I)』木鐸社,1984年.
第7週(6/26) フィードバック(1)これまでに十分検討できなかった論点についての議論
第8週(7/3) 分析のツール(1)--規範と実証
Theodore J. Lowi, “The State in Political Science,” American Political Science Review, vol. 86 (1992), pp. 1-7.
松下圭一『政治・行政の考え方』6章(1998)
猪口 孝=大嶽秀夫=村松岐夫「『レヴァイアサン』発刊趣旨」「戦後日本の政治学」、いずれも『レヴァイアサン』1号(1987)
第9週(7/10 or 9/25) 分析のツール(2)--質的データと量的データ
Gary King, Robert O. Keohane, and Sidney Verba, Designing Social Inquiry (Princeton: Princeton University Press, 1994), chap. 1.
小林良彰『公共選択』(1988)9章
第10週(10/9) 分析のツール(3)--理論志向と事実志向、歴史・比較・事例
“Controversy in the Discipline: Area Studies and Comparative Politics,” PS: Political Science and Politics, June 1997.
The Political Methodoligist, vol. 8, no. 1 (1997) 所収のGamm, Katznelson, Aldrich の各論文
伊藤之雄「合理的選択モデルと近代日本研究」『レヴァイアサン』19号(1996)
第11週(10/16) フィードバック(2)
第12週(10/23) 分析の対象(1)--政策決定のサイクル
大森 彌「政策」日本政治学会編『年俸政治学1979・政治学の基礎概念』岩波書店,1981年.
草野 厚『政策過程分析入門』(1997)2章、3章
第13週(11/6) 分析の対象(2)--前決定
John Kingdon, Agendas, Alternatives, and Public Policies (Harper Collins, 1996).
笠 京子「政策決定過程における『前決定』概念」『法学論叢』123巻4号(1988)
第14週(11/20) 分析の対象(3)--決定
G・アリソン『決定の本質』(1977)序章、7章、あとがき
大嶽秀夫『現代日本の政治権力経済権力(増補版)』(1996)3章
第15週(11/27) 分析の対象(4)--執行
森田 朗『許認可行政と官僚制』(1988)1章
大山耕輔「行政指導の規制緩和」『レヴァイアサン』12号(1993)
第16週(12/11) 分析の対象(5)--社会や経済との接点
樋渡展洋『戦後日本の市場と政治』(1991)序章、1章、2章
西澤由隆=河野 勝「日本における選挙経済循環」『レヴァイアサン』6号(1990)
第17週(12/18) フィードバック(3)
第18週(1/9) 現代日本の政治学における主要業績(1)--多元主義と集団理論
村松岐夫『戦後日本の官僚制』(1981)
辻中 豊『利益集団』(1988)
第19週(1/22) 現代日本の政治学における主要業績(2)--制度論
真渕 勝『大蔵省統制の政治経済学』(1993)
加藤淳子『税制改革と官僚制』(1997)
第20週(1/29) フィードバック(4)
加藤淳子=川人貞史=久米郁男「日本政治学の課題と展望」『レヴァイアサン』臨時増刊号(1998冬)